第1回 学生デザインコンペ受賞作品

ビル・公共部門「ずっといたくなる図書館」

審査委員特別賞

まちによりそう図書館

鄭 愛香(桑沢デザイン研究所)
塩田 優奈(桑沢デザイン研究所)


拡大して見る

コンセプト

まちの人々が愛着を持ち集う場であった商店街は、市街化によりかつての居心地を失いつつある。「まちによりそう図書館」はほとんど空き家となった店舗2階や主道路裏の住居スペースを改築し、商店街を縫うように新しい動線を引いた、商店街によりそう図書館である。

長さのある商店街がもつ既存の空間的構成を一新する動線を作りながら、長さを生かした「3種類の書庫」を配置した。3つの書庫は駅、小学校と公園、病院のように商店街近辺の環境を取り入れながら、図書館を利用する人々を社会人と学生、こども、お年寄りと3つに分ける。又書庫別に対象者に合わせて本も振り分けられることになり、書庫の間はカフェやテラスなど人々が交わる場で繋げられている。

ずっといたくなる場所は居心地のよい安心した時間が流れる。一度失いかけた慣れ親しんだ場が、再び新しいまちの顔として、ずっといたくなる愛着の場として再構成される。

講評

審査委員長 西沢 立衛 氏

 商店街を改造する提案。使われなくなった商店や二階の部屋などに図書館の機能を入れていって、商店街全体を楽しく変えていく提案で、商店街全体として図書館ともいえるし、読書だけでない学びの場でもあるように感じられ、地域のひとが集う商店街本来の姿がやってきたような魅力を感じた。

審査委員 百田 有希 氏

 誰もが気軽に立ち寄れる場所というのは、街の中にありそうで実はあまりない。商店街の空家をつないでいき図書館にするというアイデアは本を読むということを超えて、街の中に学びの場や交流の場が生まれてきそうです。

審査委員 松原 亨 氏

 商店街の空き家となった店舗を渡り廊下で繋いで図書館とするアイデアだと解釈した。駅前の商店街で蔵書マップを見ながら本を探すのは楽しそうだと思う。

ページトップへ