『学生建築デザインコンペ』は、未来の私達の暮らしが豊かになるそんなライフスタイルやコミュニティに貢献できる作品を、専門学校・短大・大学・大学院において、建築・デザインなどを学ぶ学生を対象に募集しました。(締切/10月2日、最終審査/12月11日)
応募総数90件の中から各賞が下記のように決定しました。たくさんのご応募ありがとうございました。
働きたくなる工場
西沢 立衛(Ryue Nishizawa)
建築家・SANAA・西沢立衛建築設計事務所 横浜国立大学大学院建築都市スクールY-GSA 教授
家成 俊勝(Toshikatsu Ienari)
建築家・京都芸術大学教授・dot architects
大西 麻貴(Maki Onishi)
建築家・大西麻貴+百田有希 / o+h 横浜国立大学大学院建築都市スクールY-GSA 教授
百田 有希(Yuki Hyakuda)
建築家・大西麻貴+百田有希 / o+h
三協アルミ役員1名
本コンペは今までずっと、「ずっといたくなる」という課題に取り組んできた。それは建築を考える上でもっとも本質的な問題の一つであり、私は本コンペに関わる人間として、その課題設定に魅了されてきた。今回は「働きたくなる」というテーマである。これもまた鋭いというか的確というか、建築物と機能の関係、または建築と人間の根源的な関係を問う視点と言える。本コンペで提示される課題はどれも、建築の意味をストレートに問うものであり、これらの課題群がすべて審査員側によってでなく主催者側から提示されているということに、私はあらためて驚きと尊敬の念を感じている。今回の応募案がすべてその課題の大きさに相応しいものだったかどうかはわからないが、期待以上におもしろい案が多く集まった。課題そのままに働きたくなる仕事場を提案した案もあり、多少飛躍した案もあり、比較しづらい個性豊かなものが並んだ。どれが最優秀になってもおかしくないような僅差の接戦となった。