『未来のとびらコンテスト《大学生版》 第4回 学生建築デザインコンペ』は、未来の私達の暮らしが豊かになるそんなライフスタイルやコミュニティに貢献できる作品を、専門学校・短大・大学・大学院において、建築・デザインなどを学ぶ学生を対象に募集しました。(締切/10月1日、最終審査/12月13日)
応募総数80件の中から各賞が下記のように決定しました。たくさんのご応募ありがとうございました。
「ずっといたくなる住まい」―未来がアル家―
西沢 立衛(Ryue Nishizawa)
建築家・横浜国立大学大学院建築都市スクールY-GSA教授
大西 麻貴(Maki Onishi)
建築家・一級建築士事務所 大西麻貴+百田有希 / o+h
百田 有希(Yuki Hyakuda)
建築家・一級建築士事務所 大西麻貴+百田有希 / o+h
三協アルミ役員1名
今回もさまざまな提案があって、おもしろかった。本コンペのテーマである「ずっといたくなる」という問題提起は素晴らしいと思う。建築は場所を作れるのか? 建築は人間の拠りどころとなりうるのか? ということは、モダニズムからポストモダニズムにいたる20世紀の建築運動が背負いつづけた中心課題のひとつであり、かつ今も大きな課題でありつづけていることだからである。今回のコンペでは、応募者の皆さんはそれぞれ「ずっといたくなる」という課題に取り組んでくださり、アプローチの違いをすごく感じ、いろいろ勉強になった。全体に共通したこととして、日本的な感覚があるように感じた。それは雁木または縁側的なものだったり、上下足文化だったり、温泉だったり、蔵だったり、現れ方は多彩だが、「ずっといたくなる場所」というものが、地域的なもの、バナキュラーなものとつながっているのだろうかと、あらためて感じられた。