冬の寒さや結露、高騰する光熱費に悩み、窓の断熱リフォームを検討している方は多いのではないでしょうか。外窓交換には「はつり工法」と「カバー工法」の2種類があり、工法の選び方によって得られる効果や費用が大きく異なります。
今回は、はつり工法の仕組みやカバー工法との違い、費用の目安から補助金の活用方法まで、わかりやすく解説します。ぜひ参考にしてください。
外窓交換とは、今ある窓を外して新しい窓に入れ替える工事のことです。工法には、既存の窓枠をそのまま活かす「カバー工法」と、窓枠ごと取りはずす「はつり工法」の2種類があります。それぞれの工事内容と特徴を確認しておきましょう。
「はつる」とは、コンクリートや壁などを削る・切る・壊す作業を指す建築用語です。はつり工法では、電動ノコギリで既存窓サッシの外側を切断し、外壁ごと窓枠を撤去してから新しいサッシを取り付けます。
窓まわりを一から作り直すため、窓のサイズや形状・位置を自由に変更できます。費用はカバー工法より高めになりますが、長期的な快適性や機能性を求める方に適した工法です。
カバー工法が既存の窓枠を残したまま新しい窓枠を被せて施工するのに対し、はつり工法は既存の窓枠ごと取り外して窓全体を交換します。2つの工法の主な違いは以下の通りです。
| 比較項目 | はつり工法 | カバー工法 |
|---|---|---|
| 工事内容 | 既存窓枠ごと撤去し新設 | 既存窓枠を残して上から新設 |
| 窓サイズの変更 | 可能 | 基本的に不可(開口がひと回り小さくなる) |
| 工期 | 2〜7日程度 | 半日〜1日 |
| バリアフリー対応 | 可能 | 難しい(下枠に段差が生じる) |
| 防火地域 | 対応可能 | 防火認定品が少ない |
はつり工法には、カバー工法にはないメリットがあります。断熱・バリアフリー・防火地域への対応など、5つの魅力を紹介します。

はつり工法は外壁ごと取り外して工事するため、今の窓の大きさをそのまま活かすことも、さらに広げることも可能です。「もっと明るくしたい」「眺めを良くしたい」といった要望にも応えやすいのが、この工法ならではの強みです。
一方、カバー工法は既存の枠の上から新しい枠をかぶせるため、開口部がひと回り小さくなります。薄型フレームの窓を選ぶことで視界の縮小を抑えることはできますが、開口サイズ自体は現状より小さくなります。
はつり工法では、窓まわりの下地から新築と同じ手順でやり直します。最新の高性能窓への交換と組み合わせることで、断熱性・気密性が大きく向上し、結露の軽減や暖房効率の改善が期待できます。
また、年月とともに低下した気密性もあわせて解消できるため、「住まいの快適性を高めたい」という方に特に向いている工法です。
カバー工法では、施工の特性上、掃き出し窓の下枠に3〜5cmの段差が生じます。車椅子を使う方や高齢者がいるご家庭では、この段差が転倒リスクになる場合があります。
はつり工法なら下地からやり直すため、下枠の段差をなくしたフラットな仕上がりが可能です。車椅子での移動もスムーズになり、将来の介護を見据えた住環境づくりにも適しています。
防火地域・準防火地域では、法律上、防火認定を受けたサッシの使用が必要です。カバー工法対応の防火認定品はほぼ存在しないため、こうしたエリアでの交換には「はつり工法」が適しています。
はつり工法なら最新の防火認定サッシを採用でき、防火性能と断熱性能を両立した窓への交換が可能です。
はつり工法による外窓交換は、環境省の「先進的窓リノベ2026事業」の補助対象工事となる場合があります。
補助金額は、窓の断熱性能に応じてSS・S・Aのグレードに分かれます。熱の伝わりやすさを表す「熱貫流率(Uw値)」が低いほど断熱性能が高く、補助金額も大きくなります。この事業では、住宅1戸につき最大100万円の補助が設定されています。
対象条件を満たす場合は、先進的窓リノベ2026事業の補助金を活用して、費用負担を抑えられます。予算上限に達すると受付が終了するため、早めに相談しておくと安心です。
自由度の高いはつり工法ですが、施工規模が大きくなる分、事前に把握しておきたい注意点もあります。施工前にしっかり確認しておきましょう。
外壁を切断・撤去する工程では、騒音・粉塵・振動が避けられません。防音シートの設置や作業時間の調整、事前の近隣挨拶など、周囲への配慮が必要です。
また、工事の規模によっては一時的な仮住まいが必要になることもあります。施工業者と工程をしっかり確認し、余裕を持ったスケジュールで進めることをおすすめします。
建物の外壁材質や構造によっては、はつり工法が難しい場合があります。また、外壁の劣化や腐食が進んでいる場合は、撤去前に補修工事が必要になることもあります。
まずは現地調査で建物の状態を確認し、工法について業者とよく相談することが大切です。信頼できる施工業者を選ぶことが、満足のいくリフォームへの近道です。
はつり工法の費用は、窓のサイズや種類、外壁の材質によっても変動しますが、25万〜50万円(+大工工事費・外壁費用・撤去費用など) が目安です。基本的に、総額はカバー工法よりも高くなります。
費用を少しでも抑えたい方は、先進的窓リノベ2026事業の補助金(1戸あたり最大100万円)の活用がおすすめです。
外窓交換(はつり工法)の1窓あたりの補助金額は以下の通りです。
<外窓交換(はつり工法):1窓あたりの補助金額>
| グレード | 特大 | 大 | 中 | 小 |
|---|---|---|---|---|
| SS |
194,000 円 |
149,000 円 |
110,000 円 |
69,000 円 |
| S |
117,000 円 |
92,000 円 |
68,000 円 |
44,000 円 |
| A |
86,000 円 |
63,000 円 |
48,000 円 |
29,000 円 |
ただし、以下のようなケースは補助金の対象にならない可能性があるため、注意しましょう。
はつり工法での外窓交換には、高断熱スリム窓「STINA(エスティナ)」が特におすすめです。先進的窓リノベ2026事業のSグレードに対応した断熱設計と補助金の組み合わせで、高いコストパフォーマンスが期待できます。
STINAは国が定める断熱性能等級のうち、上位水準である「断熱等級6」に対応した高断熱設計で、冬の室内環境を快適に保ちやすくなります。
また、業界トップクラスのスリムなフレームで、採光と眺望に優れた開放的な室内空間を実現。耐風圧性能S-4(最大瞬間風速57m/s対応)を備えており、台風や豪雨に配慮した窓選びをしたい方にも適しています。
■補助金でどれくらい安くなる?
はつり工法で「STINA-H(Sグレード)」と「マディオJ(Aグレード)」をLDKに4窓(小窓1・中窓1・大窓2)設置した場合の費用と補助金額を比較してみましょう。
・リフォーム総額(税別)
| STINA-H(Sグレード)の場合 | マディオJ(Aグレード)の場合 |
|---|---|
|
315,000円 (商品代のみ。工事費別途)
|
231,000円 (商品代のみ。工事費別途)
|
・補助金額合計
(先進的窓リノベ2026事業)
| STINA-H(Sグレード)の場合 | マディオJ(Aグレード)の場合 |
|---|---|
|
296,000円 内訳 ・大:92,000円 × 2 = 184,000円 ・中:68,000円 × 1 = 68,000円 ・小:44,000円 × 1 = 44,000円 |
203,000円 内訳 ・大:63,000円 × 2 = 126,000円 ・中:48,000円 × 1 = 48,000円 ・小:29,000円 × 1 = 29,000円 |
STINA-HはSグレード対応のため、AグレードのマディオJより補助金額が大きく、性能やデザイン性も含めて検討しやすい商品です。現行の補助金制度を最大限に活用して、ワンランク上の高断熱・高機能窓をお得に導入してみてはいかがでしょうか。
先進的窓リノベ2026事業は、一般消費者が直接申請する制度ではなく、登録事業者を通じて申請・還元されます。補助金の活用を検討する場合は、制度に対応した施工業者へ早めに相談しておくことが大切です。
「一新助家(いっしんたすけ)」では、補助金申請の手続きから高断熱窓の選定・施工まで一括サポートしております。お客さまのご予算や住まいに合わせたプランをご提案しますので、まずはお気軽にご相談ください。