庭のエコロジーには植物による保温、遮熱効果が有効ですが、エクステリア設備をうまく使えば「夏、涼しい」「冬、暖かい」が実現できます。
エクステリアの工夫で、夏は、日射熱の屋内への侵入を防ぐ・庭の通風を良くして屋内に取り込む、冬は、屋内に日射熱を十分に取り込むなどのプランがつくれ、省エネが可能になります。エクステリアの諸設備にどんな効果があるかを知って、暮らしにあったスタイルを選びましょう。ガーデンルームからインテリアに導かれる涼風、ぽかぽかと暖かいテラス…、季節ごとの暮らしをエコで、快適に。
- ●ガーデンルーム
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夏、シェードでの日射の遮蔽や通風による換気を、冬には日射の熱をため、屋内に取り込めます。
- ●テラス
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保水性の舗装平板を使えば水分が蒸散して温度の上昇を抑え、照り返しによる夏の輻射熱も低減できます。
- ●床材
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透水性の舗装平板を設置して雨水を地中に流せば、樹木の成長に役立ち、水たまりもなくせます。
- ●壁面緑化
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外壁を緑で覆えば夏は断熱、冬は輻射熱で保温効果が得られます。
- ●パーゴラ
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つる性植物をはわせ、緑陰樹を近くに植えれば夏の外気温を低減できます。
緑陰樹
ハナミズキ、コナラ、ジューンベリー、ヤマボウシ、ネムノキ、ヤマモミジ、カツラ、サルスベリ、セイヨウボダイジュ
- ●その他
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雨水タンクの利用で節水。緑化スペース保持材、屋根緑化など、エコロジーな材料を使って快適な生活を楽しみましょう。
ガーデンルームは夏は涼しく、冬は暖かく、春や秋には風を取り込む優れものです。
そこで、ガーデンルームが実現する、一年中快適なエコライフを検証してみました。
直接屋内に入る日射を遮り、窓まわりの輻射熱も抑え、空調の省エネを実現。タープ(写真)を付ければさらに効果的。
直接屋内に入る日射を遮り、窓まわりの輻射熱も抑え、空調の省エネを実現。タープ(写真)を付ければさらに効果的。
ガーデンルームを設置すると、壁を伝う風をつかまえ、屋内に取り込めます。
(風向に合った開口部を開けて通風)
※『ハピーナ』は、『ハピーナリラ』にリニューアルしました。
つる性植物で外壁に緑の壁を作ると、植物には水分が循環しているので水のカーテンとなり夏は涼しく、冬は輻射熱で保温効果が得られます。また、マイナスイオンが発生して癒しや安らぎを感じさせてくれるだけでなく、空気を清浄化する効果もあります。
つる性植物は植える場所や日照時間といった条件を考慮して選びましょう。
つる性植物
- 1.直接壁を這い上がるタイプ
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●常緑
オオイタビ、イタビカズラ
●落葉
ナツヅタ、ツルアジサイ、ノウゼンカズラ
ナツヅタが涼しげな緑の空間をつくります。落葉のため冬は幹と枝だけになりますが、絵画のように素敵です。
- 2.補助資材に絡んで伸びるタイプ
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●常緑
ヘデラ、ムベ、テイカカヅラ、ツキヌキニンドウカロライナジャスミン、ハゴロモジャスミン、トケイソウ
●半常緑
モッコウバラ、スイカズラ
●常緑または落葉
クレマチス
●落葉
ナツユキカズラ
モッコウバラが垣根から2階のバルコニーまで伸びています。成長が早く、誘引すれば横方向にも広がります。
- 3.下垂するタイプ
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●常緑
ヘデラ、オオイタビ、ビンカマジョール(ツルニチニチソウ)、ハイネズブルーパシフィック
バルコニー壁面からプランターに植えたブルーパシフィックを垂らし、緑の壁面に。窓まわりはトリミングします。