2023.01.06
「未来のとびらコンテスト2022≪大学生版≫」
学生建築デザインコンペ審査結果発表
〜12月8日に最終審査会を開催〜
三協立山株式会社・三協アルミ社は、全国で建築やデザインなどを学ぶ大学生を対象に2022年6月10日(金)〜10月7日(金)まで開催した「未来のとびらコンテスト2022 ≪大学生版≫〜学生建築デザインコンペ〜」の審査結果を発表いたします。
12月8日(木)、ホテルニューオータニ高岡(富山県高岡市新横町)にて最終審査会を開催。応募総数126作品の中から空間提案の1次審査会を通過した7作品の制作者によるプレゼンテーションを実施し、審査員長の西沢立衛氏をはじめとした審査員の公開審査により、最優秀賞1作品、優秀賞3作品、特別賞3作品を決定しました。
また、応募いただいた作品の中から当社の開発部門などによる社内審査にて、新しい発想の建材提案として三協アルミ賞1作品を決定しました。
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<西社長の挨拶>
当社は、ビルや住宅の窓・玄関・カーポートなど、建物や住まいでご利用いただく様々な建材を製造しているメーカーであり、今年で創業63年目を迎えました。このコンテストの運営を担うメンバーは、三協アルミの認知度向上を目的にこれまで女性が中心となり女性目線で活動しておりましたが、今年からは男女混合の新たなチームで活動しています。
「未来のとびらコンテスト2022 ≪大学生版≫」も、将来の建築界を担う大学生の皆さんに、アルミ建材に興味を持つきっかけとなって欲しい、三協アルミのことを知って欲しいという思いからスタートした企画で、今回で7回目となりました。
今年度は全国より126点の素晴らしい作品をご応募いただきました。年々、作品のレベルが向上し、発想の豊かさに大変感銘を受けています。このコンテストがこれからの人生の大きな糧となり、建築界を担う活躍をされますことを祈念いたします。
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<最優秀賞> 1作品
【作品名】稲穂のしおり
飯田 夢さん(法政大学大学院)
松永 賢太さん(法政大学)【提案趣旨】
グリーンツーリズムのように現代では都市と農村において体験を共有することが多く見られる。棚田のような手仕事と暮らしが密接な農業は、さまざまな道具を用い、知識や技術を持つ。道具を保管するtool shedはその人の知識や経験の貯蓄庫である。私は、tool shedのくらしに密接に結びついた在り方に着目し、教え学び合う過程とその土地に根付いたふるまいや感性を媒介として、都市と農村、移住者と住民が共有する時間と空間を“knowledge shed”と定義した。knowledge shedは歩く中で、出会う人やモノ、経験や感性を共有したくなる空間となる。その土地のヒト・モノ・コトに根付き、その先まで創造する空間を宿と定義し、斜面地のウォークスルーによる立体knowledge shedを計画した。人と人の様々な経験の共有から都市と農村をゆるやかに紡いでゆく未来を想像する。
<受賞一覧>
- 【空間提案】
作品名 | 氏名(学校名) | |
最優秀賞 | 稲穂のしおり |
飯田 夢(法政大学大学院) 松永 賢太(法政大学) |
優秀賞 | Para-site ―太っ腹な家― |
井戸 航太郎(大阪大学大学院) 山本 翔也(大阪大学大学院) |
優秀賞 | 地形を貸し出す家 |
吉田 真緒(横浜国立大学大学院) 田中 優衣(横浜国立大学大学院) |
優秀賞 | 暮らしに留める旅の栞 | 中谷 祐紀(滋賀県立大学大学院) |
特別賞 | まちごとおままごと 〜宿デリバリーで私の旅をみんなの旅に〜 |
渡邉 純平(日本大学) |
特別賞 | 谷中の貫き土間 ー食がつくるまちのサイクルー |
今村 倫里伽(早稲田大学) 杉山 美緒(早稲田大学) |
特別賞 | 奥を持つ裏長屋 | 本多 響(日本大学) |
- 【建材提案】
作品名 | 氏名(学校名) | |
三協アルミ賞 | 漂い、そして彩る『染のパサージュ』 |
飯島 隆也(早稲田大学) 平井 琳大郎(早稲田大学) 田原 佑紀(早稲田大学) |
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【総評】
西沢 立衛 氏(審査員長) - 「共有したくなる宿」という課題に対して、思った以上にさまざまな提案が集まり、たいへん興味深かった。宿というものを拡大解釈して、または他のものに翻訳し直して設計する案が多く、審査は難しくも楽しかった。ただ一方で、本来の意味における宿の提案は少なかったような印象もあった。宿は、ウ冠の下に百人が集まるという漢字であり、ウ冠は普通に考えれば屋根または家と言える。つまり、百人という他者が一つ屋根の下に滞在し共存するという状態が宿で、それが現代社会においてもありうるのかどうか、ありうるとしたらどのような家か、という課題と考えられる。もちろんウ冠は字義通り大屋根と解してもよいし、または路地と考えても、村と考えても、雑居ビルと考えてもよいかと思う。その意味では、最優秀案「稲穂のしおり」は正面から課題に応えた案だった。田園の只中で、百人だけでなく物や動物までもが建築に集まってくる風景が想像できた。
- <未来のとびらコンテスト概要>
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【名 称】 未来のとびらコンテスト2022≪大学生版≫ 〜学生建築デザインコンペ〜 【概 要】 「空間についての提案※1」+「新しい発想の建材提案(任意)※2」を募集
※1.「空間についての提案」・・・ 三協アルミの商品を1点以上使用した提案
※2.「新しい発想の建材提案(任意)」・・・ 空間提案の中で自由な発想であったらいいなと思う建材を提案【募集テーマ】 『共有したくなる宿』 【応募期間】 2022年6月10日(金)〜2022年10月7日(金) 【応募対象】 日本国内の専門学校、短大、大学、大学院において建築、デザインなどを学ぶ学生で、現在在学中の個人またはグループ(3名まで) 【受賞特典】 <最優秀賞> 1点 ・・・ 副賞30万円
<優秀賞> 3点 ・・・ 副賞15万円
<特別賞> 数点 ・・・ 副賞10万円
<三協アルミ賞※3> 1点 ・・・ 副賞15万円
※3.三協アルミ賞は「新しい発想の建材提案(任意)」を含む作品の中から三協アルミが選出する賞【審 査 員】
(敬称略)審査員長 西沢 立衛(建築家・SANAA・西沢立衛建築設計事務所 横浜国立大学大学院建築都市スクールY-GSA教授)
審査員 大西 麻貴(建築家・一級建築士事務所 大西麻貴+百田有希/o+h 横浜国立大学大学院建築都市スクールY-GSA教授)
百田 有希(建築家・一級建築士事務所 大西麻貴+百田有希/o+h)
三協アルミ 役員1名 - 【コンテストサイト】未来のとびらコンテスト2022 ≪大学生版≫ https://alumi.st-grp.co.jp/kenchiku/
ニュースリリースに記載されている情報は、発表日現在のものです。