2018.11.14
ダイナミックインシュレーションを用いた窓システムの開発
「平成30年度地球温暖化防止活動環境大臣表彰」受賞
三協立山株式会社・三協アルミ社が開発した「ダイナミックインシュレーションを用いた窓システム」がこの度、環境省の平成30年度地球温暖化防止活動大臣表彰(※1)を受賞しましたのでご案内します。
※1. 平成30年度地球温暖化防止活動大臣表彰は、地球温暖化対策を推進するための一環として、環境省が平成10年度から毎年、地球温暖化防止月間である12月に、地球温暖化防止に顕著な功績のあった個人又は団体に対し、その功績をたたえるため、地球温暖化防止活動大臣表彰を行っているものです。
- ダイナミックインシュレーション(DI)窓 ※基本特許を取得済
- 外側の窓と室内側の内窓による二重窓とし、換気のために取り入れる外気を二重窓の内部に循環させ、窓から逃げる熱を回収することで、超高断熱を実現する新しい窓の形です。(図①)
冬場は、換気で室内へ入ってくる空気が暖められ、冬の換気による室温低下が抑えられます。さらに、乾燥した外気を取り入れることで窓回りの結露を防止する効果があります。加えて夏場は換気空気を逆に流すことにより、夏の日射熱の侵入を防ぎます。(図②) - このDI窓の開発の成果は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業の結果得られたものです。
- ※ダイナミックインシュレーション(DI)窓は、24時間換気の戸建住宅や集合住宅での使用を想定しています。
-
【動画】
DI窓の説明動画をご覧頂けます。
【特長】
- 1.窓から逃げる熱を回収することで超高断熱を実現
- 通常の戸建住宅や集合住宅で使用される24時間換気では、冬場に換気口から冷たい空気がそのまま室内に入り込むため室温を下げてしまいますが、DI窓を使用すると、外気を二重窓の内部(中間層)で循環させることで、温度上昇した外気を室内に取り込むことができ、窓から逃げる熱を減らすため、窓の断熱性能が向上します。
これにより、従来の断熱サッシと比較すると最大10倍の断熱性能Udyn(※2)=0.2を達成することができます。
(※2 Udyn・・・換気空気を流した状態での窓の断熱性能) - ダイナミックインシュレーション(DI)窓は、二重窓の内部(上部)に対流を促すための整流板もしくは
断熱ブラインド(※3)が必要となります。(※3 ハニカムブラインド) - <参考> 整流板仕様での改修事例
- 2.結露の低減効果
- DI窓は二重窓の内部に冬の乾燥した外気を循環(熱交換)させることで、窓回りに発生する結露を低減させる効果があります。
冬期の札幌実験住宅での確認結果(換気前に強制的に結露させています)
- 3.窓から給気を行うため、自然給気口が不要(住宅の美観を向上)
- DI窓は、窓に給気口が内蔵されているため、24時間換気に不可欠な外壁の自然給気口が不要となり、住宅外観の見た目がすっきりとした仕上がりになります。
<表彰式及び情報交流会・受賞者フォーラム>
○日 時:平成30年12月3日(月) 13:00〜16:15
○内 容:表彰式(環境大臣出席予定)13:00〜14:00
情報交流会 14:00〜14:45
・ポスター展示、受賞者及び来場者間の情報交換
受賞者フォーラム 14:45〜16:15
・受賞者による活動・概要の発表
○場 所:イイノホール&カンファレスセンター
(東京都千代田区内幸町2-1-1 飯野ビルディング TEL.03-3506-3251)
ニュースリリースに記載されている情報は、発表日現在のものです。