2016.07.21
開口部の新技術開発のための実験に活用
「エネマネハウス2015」山口大学の提案作品(優秀賞受賞)を本社に移築
三協立山株式会社・三協アルミ社は、昨年10月に横浜市みなとみらいにて開催された「エネマネハウス2015」において、当社製品を採用し優秀賞を受賞した山口大学の提案作品「やまぐちさんの風の家」を、三協立山本社内に移築しました。<建物名称:DI+smartNAV実験棟>
実験住宅では、省エネ効果・最適な制御・快適性などの実証データを採取し、開口部やその周辺建材の新技術開発に活用します。同時に当社の新しい開口部技術やその試みを紹介・提案する場として、ハウスメーカー様やビルダー様などへの公開を予定しています。
◆エネマネハウス |
■住宅概要
- ◇建物名称:
- DI+smartNAV実験棟
- ◇延床面積:
- 76.39㎡
- ◇設計:
- 龍環境計画(山口大学/内田教授)
- ◇施工:
- デキノヤホーム、トピア(協力)
- ◇竣工:
- 2016年7月8日
- ◇概要:
- 山口大学「やまぐちさんの風の家」のコンセプトである、太陽からエネルギーを受ける“3つの屋根”と、ダイナミックな風の動きを誘発する階段状の空間構成により自然光採光・自然換気を活用した「かたち」から省エネ設計を実現し、機械設備への依存度を極限まで減らしたZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)です。住宅の外皮性能Ua値0.34W/㎡Kを実現し、北海道(1、2地区)のZEH基準Ua値0.4 W/㎡Kを超える高い外皮性能で、5年・10年先の高断熱仕様を想定した住宅空間となっています。
■使用製品
- ・ダイナミックインシュレーション(DI)窓 ※特許出願中
- 内窓と外窓の二重窓とし、換気のために取り入れる外気を二重窓の内部に循環させ、窓から逃げる熱を回収することで、超高断熱を実現する新しい窓の形です。冬場は、換気で室内へ入ってくる空気が暖められ、冬の換気による冷気が抑えられます。住宅の熱損失のうち、約半分を占める窓からの熱損失を回収することが可能です。さらに、窓各部の温度差を減らして結露を防止する効果があります。一方、夏場は換気空気を逆に流すことにより、夏の日射熱の侵入を防ぎます。
*今回は、内窓=プラメイクEⅡ、外窓=アルジオを使用しています。
- ・スマート通風システム(自動開閉窓) ※特許出願中
- 外気と室内空気の状態を監視し、窓開閉とエアコンを自動制御するシステムです。適切な外気導入により、省エネで快適な室内空間をつくります。
制御は室内外の温度と雨センサーによって行われ、「急な雨で窓を閉めるのが大変」「夜エアコンをつけたままでは体がだるく、窓を開けっ放しでは寒くなってしまう」などの困りごとを解消します。
■その他の特長
- ・版築ブロック 蓄熱壁
- 土とセメントを組み合わせたブロックにより日射熱を蓄え、ゆっくりと放熱することで、一日の室温変化を緩やかにします。快適性とともに冬の夜の暖房エネルギーを削減します。
- ・天窓、高窓、ライトシェルフ
- 床に直接当たる太陽光を反射・拡散させ、部屋の奥まで光を送り、室内全体を明るくします。高所窓およびトップライトの採光とライトシェルフの組み合わせにより、壁面の窓のみの場合に比べ、平均約60%室内を明るくします。
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<参考> 一次エネルギー消費量比較
ニュースリリースに記載されている情報は、発表日現在のものです。