ニュースリリース

2011.06.21

自然エネルギーの積極活用をコンセプトとしたシリーズ

「ARM-S@NAV アームス自然換気システム」発売

 三協立山アルミは、高性能省エネサッシシステム「ARM-S」に、自然の風を建物に取り込むことのできる「ARM-S@NAV アームス自然換気システム」を発売します。
 壁面に沿って流れる風をとらえる『ウィンドグラブ』、室内へ入る風量をコントロールする『定風量機構』など、風の特性を踏まえた独自の自然換気機構が、建物における様々な条件において自然の風を取り込みます。
 ARM-S@NAV は、ARM-Sの全シリーズ(D/C/U-Series)にラインアップしています。


壁面を流れる横風をとらえ、風の運動エネルギーによる自然換気を実現する『ウィンドグラブ』機構を備えた「ARM-S@NAV たて型換気装置定風換気スリット」

ARM-S@NAV 自然換気システム

 ARM-S@NAVは、「風をつかむ」「風の道をつくる」「風を制御する」―独自の技術により、自然の風を建物に取り込み、自然換気の駆動力である「風力」「重力(温度差によって生じる気圧差)」を利用して効果的な換気を行うシステムです。
 壁面に沿って流れる風をとらえる『ウィンドグラブ』、室内へ入る風量をコントロールする『定風量機構』など、あらゆる建物のさまざまな条件下で、自然の風を取り込むことができる機構を、ARM-Sの統一されたデザインに搭載しています。

三協立山アルミ独自の自然換気機構

・ウィンドグラブ --- 壁面を流れる横風をつかむ
 ウィンドグラブを備えた たて型換気装置は、壁面を流れる横風をとらえて屋内に引き込み、圧力差、空気の温度差により生じる風の運動エネルギーにより自然換気を実現します。
 風力による換気は困難とされてきた片面開口(1面のみに換気口を有する空間)でも有効な換気を可能にします。
・定風量機構 --- “風量調整弁”により風量をコントロールする
 風の強さに応じて風路の広さを調整する風量調整弁が、弱風時には全開、強風になれば風路を閉じる方向に働くことにより、室内へ流量が一定となるように制御します。
 建物の階層が高くなるにつれ顕著になる風の強さも、定風量機能で室内に入る空気量を一定にコントロールし、強風による書類の飛散や不快な風あたりを緩和して、快適な環境を保ちます。

ARM-S@NAV 自然換気システムのラインアップ

【たて型換気装置】
・壁面を流れる横風をとらえる「ウインドグラブ」機構を備え、片面開口でも自然換気による給気・排気を実現します。
換気スリット
定風量換気スリット
ウィンドグラブでとらえた横風を、室内に引き込みます。 たて型換気スリットに、定風量機能を備え、室内に引き込む風量をコントロールします。電気などのエネルギーを使用せず、自然の風力で弁が働く設計です。定風量機構は見付け(95mm)内に納めています。開口高さを大きくとることで、効率良い重力換気にも対応できます。
【よこ型換気装置】
・圧力差の発生する2つの面に対して適切に設置することにより自然換気による給気・排気ができます。
・足元や腰部にすっきりと納まる横型デザインです。
換気スリット
定風量換気スリット
ARM-Sのスリムなデザインに、換気装置を搭載しています。 風量をコントロールする定風量機能を備えた定風量換気スリットで、不快な風の吹込みを抑えます。
横型定風量換気スリットは自然換気時は、自然の風力で定風量換気を行いますが異常気象時の強制閉鎖など、
開閉動作にはモータを使いますので、電源が必要となります。

自然換気システムのしくみ

 建物の自然換気は、風の強さを利用する「風力」と、室内外の温度差によって生じる気圧差を利用する「重力」を駆動力とします。大きな建物のまわりで発生する風は、建物の形状・配置や周囲の条件などにより、風は複雑な流れになります。この風を「つかむ」「道をつくる」「制御する」技術によって、有効に使える自然エネルギーとし、あらゆる建物のさまざまな条件下で自然換気を行うことができます。

【ウィンドグラブによる換気】
風を受け止める“張り出し”=「ウインドグラブ」を設けることで、これまで風を取り込めないとされてきた片面開口での換気を可能にしました。風を取り込みにくい条件下でも、自然風による給気・排気を可能にします。
・建物の条件:1面のみに換気口を有する(片面開口)
・風の状態:建物にあたった風が壁面に沿って横風となって流れている
【従来】
【ウインドグラブ】
開口周辺では気流の乱れが生じるが、外部と室内には圧力差が発生せず、風を室奥まで引き込み、換気を行うことができない。 ウィンドグラブにより、風上側では横風をとらえて室内に引き込み、風の運動エネルギー(風力/動力)によって室奥まで空気を送り込む。風下側では、ウィンドグラブの張出しで生じる横風の剥離流により内部空気の排出を誘引する。
※剥離流:壁面を流れてきた風が出隅などにあたり、建物から剥がれる際に周囲の風よりも速い流速をもつ流れのこと。
【定風量機構による風量のコントロール】
ユニットに内蔵した外気を調整する「風量調整弁」により、受けた風の強さに応じて風路の広さを調整します。強風になればなるほど、風路を閉じる方向に働きます。風の強弱の影響を受けにくい安定した換気を可能にします。 「風量調整弁」は、電気などのエネルギーを使用せず、自然の風力で弁調整が働く設計です。
【弱風時】 風量調整弁・開く=風を取り込む
【強風時】 風量調整弁・閉じる=風を制御する
風が弱いときには、風量調整弁は全開の状態で、風を取り込みます。 強風になると風量調整弁が閉鎖方向に働き、流量を制御し、強風を一定の優しい風にします。

ビルにおける換気 その必要性と自然換気の有用性

 外気冷房効果や春・秋(中間期)の空調負荷低減につながる自然換気は、建物の省エネルギー性を高める効果的な手法です。また、自然の風には、人工的な風では得がたい心地よさがあり、特にFIX窓を多く用いるビル建築において、風を感じることが良好な心理的効果を与えることにも着目されています。

・換気の必要性 --- 新鮮な空気の確保、圧迫感からの開放
 近年、省エネルギー化の観点から、建物の高断熱・高気密化が進んできました。一方で、隙間による換気量(漏気量)の 減少が、シックハウス問題を引き起こす一因ともなっています。
 室内では、生活におけるCO2 や水蒸気の発生、浮遊カビやアレルギーなどを引き起こす有害な物質の発生があり、日射による温度上昇や閉ざされた空間による圧迫感なども不快感につながります。こうした、空気や熱の排出、閉ざされた空間からの開放、新鮮な空気を確保し快適な空間を保つために、換気の必要性が着目されています。
・自然換気の有用性 --- 省エネへの寄与、快適な環境づくり
 室内の空気の質を維持する換気は、在室者がいる限り常時行わなければなりません。このため、機械による換気では送風機を運転し続けることになります。自然エネルギーを利用する自然換気では、空調や換気設備を稼動させないことで、搬送動力エネルギーの削減につながり、省エネに大きく貢献することになります。
 また、日本は四季を通じて吹く風があり、特に春や秋の中間期には心地良い風が吹いています。この風を有効に利用した換気を行うことで、快適な室内環境をつくることができます。
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【対応シリーズ】
D-Series/C-Series/U-Series
【価格】
サイズ、組み合わせ等により異なりますので問い合わせとなります。
【発売日】
平成23年9月

ニュースリリースに記載されている情報は、発表日現在のものです。
仕様、価格など変更する場合がありますので、あらかじめご了承ください。
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