三協アルミのエクステリア商品の開発に携わっている百瀬一郎さん。プライベートでは、アウトドアアクティビティに熱中しており、自宅の「趣味の部屋」には、スラックラインやボルダリング、素潜りなどで使う道具がたくさん置かれています。今回は、以前の記事では語りきれなかった百瀬さんのまた違うマニアな一面を紹介します。
“ウミウシ探しはライフワークです。”
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飾られている道具の中にウエットスーツがありましたが、
海にも行かれるんですか?百瀬:そうですね。初夏から秋はこのウエットスーツを着て海に潜っています。
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潜るということは、スキューバダイビング?
百瀬:スキューバダイビングじゃなくて素潜りしかしないです。ボンベは背負わない。極力シンプルなのが好きだから、ボンベとか背負って自由にできないのが嫌なんです。
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潜って、なにをされているんですか?
百瀬:生き物を探して写真を撮ることが好きで……。ウミウシっていう生き物がいるのですが、特にそのウミウシを探すのがライフワークになっています。かなり種類がいるんですが、自分の中では100種類見つけることが人生の目標です。
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100種類!?かなり大変じゃないですか?
百瀬:いや、実は今年で97種類まで見つけました(笑)。あと3種類なので、上方修正しないといけないな、と思っています。でも、10年かかってやっと97種類なんですよ。
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毎年どれくらい見つかるものなんですか?
百瀬:1年で10種類とかですかね。50種類見つけたときは、達成感はあったものの「100は無理かもしれない」と思っていて、でも長く続けていたら、どんどん見つけるのがうまくなって、意外と早く100種類いけそうだなって(笑)
“生き物が好きで、
図鑑を擦り切れるほど
読んでいました。”
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素潜りにクライミングと、本当に体を動かすのが好きなんですね。
百瀬:記憶がない小さい頃から外で遊んでいたようです。川で遊んだり、生き物が好きなので虫捕りをしたりとか、自然に親しむ生き方をしていたのです。両親が長野県出身なんですけど、毎年夏休みとかに長野県へ行って、クワガタとかカブトムシを捕ったりするのもすごく楽しみでしたね。
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子どもの頃、なにか生き物を飼っていらっしゃったのですか?
百瀬:生き物はもう、小学生時代からかなりの種類を飼ってきました。本当に物心つく前から飼っていたと思うので、なにが最初っていうのは覚えていないですね。身近にいるほとんどの採取可能な生き物はだいたい1回は飼育ケースにいれて観察していました。飼うまではいかないですけど、家に持って帰ってみたりとかはよくありましたね。
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幼虫から育てたりとか?
百瀬:そうですね。カブトムシやアゲハ蝶とかも。あとはあまりいないだろうなって思うんですが、アリジゴクとか(笑)。軒下にいるのを自分で捕ってきて、虫かごに入れて、姿を見たりとか、餌をあげたりとかしていましたね。
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そういうのって、
親御さんから反対されそうなイメージがありますけど…。百瀬:うちはまったくそういうのがなかったです。幼い頃から生き物がずっと好きなのを知っていたので、持って帰ってきたものに対してなにも言わずに受け入れてくれましたね。
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生き物全般が好きなんですね。
百瀬:そうですね。家に生き物の図鑑とか、飼い方の本とかたくさん置いてあったので、それをずっと読んでいました。図鑑なんかはもう擦り切れるほど読んでいましたね。今は賃貸なので飼えないですが、改修している古民家が完成したらいろいろな生き物を飼いたいと思っています。
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やっぱり犬とか猫とかですかね?
百瀬:犬猫は確実に飼いますし、魚も飼いたいです。あと、余裕が出てきたらニワトリとかも飼って、産んだ卵とかをいただきながら育てたいと思います。自給率を上げたいと思っているので。妻も同じ考えで、お肉とかも買わずに済ませられるようにってことで、二人とも狩猟の免許を取得しました。
“感覚の鋭い野生生物との
駆け引きはワクワクします。”
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狩猟免許をお持ちということですが、最近取られたんですか?
百瀬:免許自体は2年前に取ったんですけど、まだ猟には出られていなくて。今は知り合いの猟師とかに話を聞いたり、お肉をいただいたりという段階です。今も、知り合いが獲ったお肉が冷凍庫にたくさんあります(笑)。
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特においしかったものとかありますか?
百瀬:アナグマっていう生き物がいて、罠にかかったものをいただける機会があって、そのお肉が脂も含めて本当においしくて。他にも、猪や鹿、ハクビシンとかいろいろ食べたんですが、同じ種類でも処理の仕方とか、その動物が何を食べていたかによって、すごくクセが変わるので。同じ猪でも、めちゃくちゃ臭くて食べられないとか、逆に脂も含めてすごくおいしいとか、ムラがあるんですね。そこが魅力でもあるんですけど。
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確かに下処理は大変そうですね。
百瀬:獲るだけじゃなく、血を抜いて解体したり、内臓などの残滓(ざんし)も適切な処理をしないといけません。
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難しさもあると思うんですが、
初めて実際の狩猟を見たときどう感じましたか?百瀬:海に潜って、モリで魚を突いて捕まえることはよくあるのですが、どんな風に駆け引きをして、どうやって仕留めようかと考えるのは、魚も鳥獣も同じなんですね。モノや場所は違うけれど、やっぱりイメージ通りの世界だなと思いましたね。
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その中で特に魅力を感じる部分は?
百瀬:自然や生き物との駆け引きっていうんですかね、そういったものはすごく好きですね。日々、街の中で生きている人間の野生的な感覚はだいぶ失われていると思うんです。さらに森とか海の中だと人間は弱いし、目立つ。でもそんな中で、感覚の鋭い野生生物と駆け引きをするとなるとワクワクしますね。
“なにもしていない日なんてありません”
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スラックラインに、ウミウシ探し、
狩猟とやることが多くて体力が必要ですね。百瀬:そうですね。帰りの移動中に体力がもたず、車中泊することもたまにあります(笑)
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(笑)。疲れて一日寝て過ごしちゃうなんてことはあるんですか?
百瀬:ないです。ないです。もうこだわりなのかわかりませんが、休みの日になにもせず一日過ごすことが、すごくもったいないと思ってしまう人間で。休みは、どれだけ疲れていてもしっかり遊びきって、まあ夜しっかり寝ようみたいな。休むのは、本当に体調が悪いときだけですね。
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人生のほとんどを趣味に費やしている、という感じですね。
百瀬:もうほぼ。ほぼそっちなんですよね、私の場合は。本当に7~8割くらいが趣味って言ってもいいくらいの人生なのかな。自分のライフワーク的な意味でやっていることばかりなので。
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例えば、一人になりたいみたいに思うときはないですか?
百瀬:ありますよ。一人は結構好きなので。だから週末はあまり予定を入れないようにしているんですよ。基本的にそのときの気分で行きたいです。誘いがあれば、誰かと一緒に行ったりとかもありますけれど。
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話を聞いていて本当にパワフルだな、
と思いますが、そのパワーってどこから湧いてくるのでしょうか?百瀬:難しいですね。それが自分の中で当たり前の人生なので…。もう本当に自然と湧き出てくるものなので、好奇心とか動きたい衝動みたいなものは。やっぱり外と生き物と体を動かすことが、純粋に好きだからやりたいという欲求が強いんです。
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DIYというかモノづくりも好きで、建築系の大学に入り、卒業後は三協アルミの本社勤務に。それまで東京住まいだったのが、自然豊かな場所にきたことで趣味が爆発しました。海や山で遊ぶとさまざまな道具を使います。使用後は洗って乾かすのですが、多いと置き場に困りますよね。そんなときカーポート「ビームス」や、ガーデンルーム「ハピーナリラ」があれば、大きな道具でも邪魔にならず置けるので便利。デザイン性が高くバリエーションも豊富なので、雰囲気に合った商品を探してみてくださいね。